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意地悪する子ども

〖お困り〗 年少女児。最近お友達に意地悪します。口調も強く気になります。子どものけんかに大人が入るのはよくないだろうと思い、放っておくと、自然にまた遊びだしたりもします。これってどうなのでしょう。

〖お答え〗 育児書やネット情報で迷ってしまうことが多いですね。「けんかはさせたほうが良い」とか「子どもに手をかけ過ぎないで」というのがよくあります。それで思い違いなさる方が多いのでしょうが、幼い子どもに この方法を取り入れてもらっては困るのです。3歳児ならなおさらのこと。安定して機嫌よく遊ぶことができる、ということが重要。人間の土台です。

意地悪することがわかっていたら、家事をしながらも気をつけてください。こわい言葉を使ったら、「あ、こわい言葉ね、お口が間違っちゃったのね、きっと」でもいいです。言った本人が何か感じるように表現してあげてください。ゴテゴテ言い聞かせるのでなく。

「そういうの意地悪っていうのよ」とか「意地悪さんになっちゃうわよ」と、ズバリ言ったほうがいい人もいるかもしれませんが、“ズバリ”はもう少し大きい人向きなのです。

小さい時からあまりズバリズバリしていると そういう心持ちの人になってしまいますから。3歳児は“良く取ってあげる”ということがいいのです。「きっと間違っちゃったのよ」というのも、3歳児なら「そうなんだ」と相手も思ってくれます。許したり許してもらったりしながら、人を許す広い心が育っていくのです。

また“意地悪”の前に「仲良く遊んでえらいわね」と褒めておくのもいいです。不思議に遊びが長続きします。イライラしているようなら雰囲気を変えてあげてください。

〖お困り母〗 ええ、手遊びや、だるまさんがころんだに誘って一緒に遊んであげ、気分を変えることもしています。

〖お答え先生〗 “遊んであげる”という事は、いかにも親切なようですが、言葉をたくさん使ってひっぱり回す結果になることが多いです。受け身になり、ますます不安定な心持ちになるかもしれません。また、だるまさんがころんだは 3歳児には難しすぎます。

お子さんが始めた遊び、例えばおもちゃの電車でお出かけごっこをしていて、さっきから同じようなことをしていたら、プラットフォームを作ってあげたり、お人形を駅長さんに見たてて持って行ったり。イメージが広がってまた熱中が始まったら スッと抜ける。というような関わり方。お子さんと同じ方向を向いていて、お子さん自身でイメージを広げて遊べるような関わり方をなさるといいです。

もしかするとお子さんは受け身になることが多く、そのせいで不安定なのかもしれませんから、そこを変えれば、案外意地悪もなくなるかもしれませんよ。3歳児は夢の世界に住んでいます。お母様も夢のある言葉を使って、イメージ豊かに生活できるといいですね