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機嫌が悪い子ども

〖お困り〗外遊びが好きな二歳半の男児です。最近とても乱暴になってきて困っています。私自身が、自分の母に厳しく育てられ母の言うなりだったため、子どもには自主性をと思い、あまり禁止をせず、始めた遊びを見守るようにしてきたのですが。ちょっとしたことで機嫌が悪くなるのも気がかりです。どうしたいのかその都度聞くようにしているし、やりたくない事を無理強いすることはないのに…。児童館で知り合ったお友達は「子どもと一緒にいられない、どうしていいかわからないから」と、早々と保育所に預け、仕事復帰しています。私も、産む前は仕事しようと考えていたのですが、育ててみるとかわいくて、手放せなくなりました。母親としても育ちたいので教えてください。

〖お答え〗今は子の親になってはいるけれど、子ども時代自分がどう育てられたか、自分の歴史を背負って子育てしているわけですから、楽なかた、苦しいかた、それぞれだろうと思います。が、子どもとの絆が太くなればなるほど子育ては楽に、細くなればなるほど辛くなることは間違いありませんから、太く育てていきましょうね。

 お話を聞いていると、お母様が常にお子さんに「どうする?」と声掛けしているように思います。子どもの思いを大切にしようというお気持ちなのでしょうが、毎日何度も「どうする?」と問われるお子さんの身になってみましょう。

以前こんなお母様が。「どうする?何して遊ぶ?」お子さんはトコトコ砂場に。「砂場で遊ぶのね。シャベルはどれ使う?青?赤?黄色?」赤を選んだ坊やちゃんにお母様が「何作る?お山にする?川にする?どうする?」もし自分が2歳半位の子どもだったら「どうする?」って聞かれても困っちゃうだろうと思いますし、いつも問い詰められているような気分になるかもしれません。「自由にしていいのよ」という気持ちでおっしゃることが、逆に坊やを不自由にしているかも。

2~3歳位のお子さんは、偶然の発見が遊びになったりします。アリの行列を見つけ見入ったり、石ころを見つけ拾い集めたり…。これこれをしようというような遊びに対する思いや根気がまだ淡いのです。女性は誰でも女優さんになれます。ある時は ちょっとだけ年上のお友達のようになって先に遊びを見つけ、遊び始めてみるといいですよ。お友達のようになっているのですから自主性を阻害しません。お友達の真似をするのは楽しいことです。そのうち、じゃあぼくはこうしよう、と自らいい事を思いついたりして遊びます。あるときは召使いのように、黙って遊びに使うであろう何かを持ってきたり、片づけたり。ある時はお父さんのように、それでいて優しいお母さんで…というのをしてみるといいですよ。”後になり先になり”していきましょう。

お母様は 自分をいろいろに使い分けるのです。お母様も自分自身についての発見が何かあるかもしれません。教育はお互いです。そういう生活で、持っている自分の力を大いに使うようになりますから、心が満足し、機嫌も安定するでしょう。母と子の繋がりがしっかりしてきますから、例えば乱暴だったり良くない事をした時でも「あ、それいやよ」とか「それなしよ」と手を添えるなどして短く言ってあげれば、お母様の言うことをよーく聞きます。気をそらしてあげるのも、小さい人には有効です。がまんできたらうんと褒めてあげてくださいね。 子育ては永遠に続くように思えますが、幼児期は思いのほか短いのです。そして、やり直しはできません。あの時ああしておいて良かったと思える子育てをしたいですね。