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子どもとの遊び方がわからない

〖お困り〗年中児 仲良し母2名

A.私は子どもと遊ぶ時、ついつい制限したり言葉で動かしてしまって、Bさんから「学校の先生みたい」と言われてしまいます。

B.私は逆で、限度も考えずビショビショにさせてしまい、Aさんから「子どもみたい」と言われてしまいます。

〖お答え〗先日の土曜日幼稚園、砂場で楽しそうでしたね。お母様方も育てる者として私どものお仲間なので、日常の保育のお話をしますね。例えば砂場で遊ぶ時「○○しましょうね」という言い方、これが‶先生”。先生で遊んでいるからこういう言葉が出てしまうし、おもしろくない。そういうふうだと子どものいろいろな所が育たないです。

「あら、これじゃセメントが崩れちゃうからお水少なくしましょ」と、これは自分で自分に言っている。「しましょうね」とか「しましょうよ」と言うと相手に言っていること。受け身にしてしまいます。「そうだ、お水少なくしなくちゃ」と子どもが自分で考えてくれなければ。「あーずいぶんいっぱいになったからこの辺に土手作りましょ」と自分で自分に言いながら作る。そうすればそのへんの区切りがつくでしょう。

水を入れるのはおもしろい。どんどん入れて、それはそれでおもしろいかもしれない。でもおとといも昨日もそればっかりだと狭い範囲の頭の使い方しかできません。水が溢れて「ワァ~ッ!」とばかりやっていると、もうそこで頭の働きはおしまい。溢れないように橋とか堤防を、「あ、溢れちゃう」と自分が子どもになって作ると、「じゃあこうしよう」と遊びが次の段階に行きます。年長さんぐらいになったらちょっと高級なものを作る。作ったら上の方から「あーいいお池ができたわねー」とながめていると、「じゃあ今度はこうしよう」と必ず何かを考えて子ども自身がやってくれます。

それから‶水”のこと。使ったっていいけれど、ジャージャー出しっ放しで平気では困ります。「もったいないわ、とめておきましょ」と自分で自分に言い聞かせるのです。ご家庭では家事があったり、赤ちゃんのお世話もあるでしょう。自分が保育者(母親)であって、子どもになっている場合は1分かも10分かもしれないけれど、自分を変えていく。それが保育技術。言葉でさらに操るのは保育技術でも何でもないです。砂場に限らず、子どもがやりたいというから何でもどこまでもやらせる方があるけれど、かえって子どもの頭の働きを奪っていることが多いです。